★逃走本能 自分の身を守るために、不安や怖いものから逃げようとする本能。
★自衛本能 自分の身を守るために攻撃する本能。
★栄養本能 特に猟犬等が強く持っている。
- 持来本能 投げたボールなどを持ってくる本能
- 捜索本能 嗅覚を使って、警察犬などが犯人を追跡するのに利用
- 追跡本能 逃げる物を追いかける本能で、ドックレースで利用
- 狩猟本能 獲物を狩る本能で、散歩中にハトとかを見たら追いかける等はこの本能
★社会的本能 一番問題行動の原因となる可能性が高い本能
- 群れを作り上下関係を構築する群棲本能
- 群れのリーダーに従う服従本能
- 群れの中で主導権を取ろうとする権勢本能
- ファミリーを守る防衛本能
- なわばりを守る警戒本能
- 自分が獲得した餌や物を守る監守本能
- 戦うための闘争本能
- 遠く離れたところまで出かけても巣に戻れる帰巣本能
飼い主として理解しておきたい本能
★群棲本能
狼を祖先とする犬は群れ社会を好みます。
群れで生活するのは、外敵から身を守る為です。
群れにはリーダーが存在して、縦型の社会が形成されます。
ペットとしての犬も、家族を群れと認識して自分も家族の一員と考えています。
★権勢本能
群れでは序列が出来ているので、リーダーが群れを統率しています。
したがって、強いものには従い、弱い者には従わせようとする本能です。
飼い主に向かって、唸る、歯を見せる、他の犬にマウントを取る等の行為は、
自分に従わせようとしています。
飼い主が自分より弱いものと考え、犬がリーダーシップを発揮しようとする為で
群勢症候群になってる可能性が有ります。
★遊戯本能
パピーの頃はじゃれあうのが大好きな犬がほとんどです。
お互いの優劣を決める行動を学んでいます。
一緒に遊ぶ犬が居ないときは飼い主と遊ぶことになります。
この時に甘噛みや引張あいっこ等、犬の闘争本能を刺激する遊びばかりしていると
権勢本能が発達してしまう可能性が有ります。
★服従本能
群れで上下関係が出来、平和な群れとなっているのは、
リーダーに対して服従する事で自己防衛を図っています。
犬にとって権勢本能と服従本能は同列の本能で、
自分がどう言う行動をとれば平和が維持出来るかを考えています。
家族の中でリーダーが居ないと、服従する相手が居ないので、
自分がリーダーとなろうと権勢本能が発達すると考えられます。
以上の本能と習性を理解すれば、問題行動の改善に役立ちます。
では、どの様な環境に置けば問題行動が無くなるのでしょう?
次の様な生活環境になれば、問題行動は減ります。
★体の運動 散歩やドックラン、庭等での自由行動
★頭の運動 トレーニング、飼い主さんの指示コマンド、ノーズワーク等
★食べ物 栄養価が高くおいしいご飯(ドックフードだけでも良いが、+α何か?)
★睡眠 安心・安全な場所(クレートがベター)その為のハウストレーニング
★排泄 清潔なトイレ(睡眠場所と同じスペースはNG マーキングは別)
★健康 痛み等も排除、体重管理等
★安心感 飼い主さんとの信頼関係が一番
★ルール 規則、何が良くて何がダメかを知る・教える
★日光浴 心身の健康維持、特にパピー期は大切
★鼻 情報を得る為の大切な器官
これらの環境が満たされているワンちゃんは幸せ感を得ると同時に
問題行動を起こし難いです。
犬の持つ感情は、以下の4個と言われています。
★恐怖 身を守る為の行動(逃避・攻撃)に出る。
★不安 恐怖の前兆。本能的や以前に起こった事を参考に先読み・感じ対応する。
★怒り 大切な物(場所・人・物)が脅かされそうになった時。所有欲等。
★喜び 飼い主や犬との遊び。犬としての本能力。
ネガティブな感情が多いのは、昔からの危機管理の証しです。
問題行動が起こった場合、これらのどの感情からかを当てはめると分かり易いです。